第37回日本臨床バイオメカニクス学会

会長ご挨拶

  このたびは、伝統ある第37回日本臨床バイオメカニクス学会を担当させていただくことを大変光栄に存じます。学会は2010年11月1・2日、京都国際会館にて開催いたします。
  バイオメカニクスはメカニクスを用いて生物現象を解析する学問であり、その中で臨床バイオメカニクスは、メカニクスを用いて、人体やその疾患を解析し、疾患の治療を目指す学問領域です。バイオメカニクスはすべての臨床領域で必要な学問ですが、運動器の疾患を扱う整形外科にとってはとりわけ重要で不可欠なものです。整形外科の治療の中で人工関節や再生医療、脊椎のインスツルメンテーションなど大きな進歩を見せていますが、それらの基盤にはバイオメカニクスによる解析の成果が生かされています。
   これまで骨や軟骨、軟組織のメカニカルな性質の解析がなされ、細胞から、組織、そして器官まで様々なレベルでの解析が行われてきています。さらに最新の工学的手法の応用により精度の高い解析と分子生物学や遺伝子改変マウスなどの生物学的な進歩と組み合わされ新しい視点からのデーターが蓄積されてきています。それだけでなく、医療機器の標準化や許認可においてもバイオメカニクスに依拠したシミュレーションが用いられ、我が国における許認可での“デバイス・ラグ“を解消する試みもなされています。 本学会ではテーマを“バイオメカニクスの新展開と臨床応用”とし、バイオメカニクスの進歩が臨床に役立つことを期待してこの題といたしました。
   本学会では特別講演としてオランダからNico Verdonschot先生をお呼びして、人工関節についての講演をお願いしています。また、2つの教育講演と4つのシンポジウムを予定しています。
   学会の開催される時期は京都の紅葉の見頃を迎えているものと思います。学問と同時に秋の京都を楽しんでいただけるのではと思っております。皆様のご支援と学会への参加をお願いいたします。

会長 中村 孝志
(京都大学大学院医学研究科整形外科)
  堤 定美
(日本大学歯学部)